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【諏訪観光がもっと楽しくなる】御柱祭潜入レポート&見所紹介
- #観光・体験
こんにちは!はるかです!
皆さんは御柱祭を知っていますか?名前だけは知っていてもよく分からない方が多いのではないでしょうか。
御柱祭は長野県の諏訪地域で行われるお祭りです。しかし諏訪地域には信州大学のキャンパスがないのでなじみがないと思います。
ですがせっかく信州に来たのに御柱祭を知らずに卒業してしまうのはもったいないですよね?
諏訪の人間は御柱祭の為に生きているといっても過言ではありません。御柱祭を知っておくだけで諏訪観光がより楽しくなるでしょう。
実は2022年の5月に御柱祭が開催されました。ライターの家族が参加してきてくれたので皆さんにも一緒に御柱の雰囲気を味わってもらえると嬉しいです。
御柱祭とは
御柱祭は長野県の諏訪地方で行われる祭りです。日本三大奇祭の一つともいわれています。諏訪大社のお祭りで、数え年で7年に一度開催されます。
諏訪大社は本宮、前宮がある「上社」、春宮、秋宮のある「下社」に分かれていて、御柱祭は上社と下社で別々の日程で開催されます。
山から切り出した巨木を人力のみで曳く「御柱祭」
山中から「御柱」としてもみの木を切り出し、これを人力のみで諏訪大社まで運びます。この「御柱」は直径約1メートル、長さ約17メートル、重さは約12トンにもなります。
御柱は建物毎に4本が運ばれます。つまり上社の場合は本宮で4本、前宮で4本の計8本を曳いていきます。
上社の場合スタート地点である「網置場」から上社本宮までは約14キロメートルにもなります。
この14キロを一気に曳いていくのではなく4月に「山出し」、5月に「里曳き」というように2回分けて行われます。
実際に行ってみた
実際にライターの家族のみっきーが御柱祭に行ってきました!文章はライターのはるかが書いていますが、写真はみっきーが撮ってきてくれました。
上社の御柱に参加しました!
今年はコロナの影響で山出しは行われなかったので、里曳きのみの参加です!
めどてこ
上社の御柱の見所の一つはめどです。御柱と呼ばれるご神木に角のようなものを取り付け、氏子たちが乗ります。
めどてこは特に狭い場所を通るときなどは建物に当たらないようにしなければなりません。それだけ責任が伴う役割でもあります。したがって選ばれた人しかめどてこには乗れません。
私の父もめどてこに乗りました。プレッシャーが凄かったようで、精神的にもかなり大変なようでした。


木遣り・ラッパ隊
御柱祭には木遣り隊、ラッパ隊という部隊が存在します。御柱自体を曳くのは氏子たちの役目ですが、その氏子たちを鼓舞するのが木遣り隊、ラッパ隊です。
まず木遣り隊が「山の神様、お願いだ~」というように掛け声を掛けます。これを「鳴く」という言い方をします。
木遣りを鳴き終わると氏子たちが一斉に「よいさ、よいさ、よいさ」と声をそろえて御柱を曳いていきます。ラッパ隊はこれと同時に演奏を始めます。
ラッパ隊の演奏に合わせて氏子たちは御柱を曳いていきます。御柱を曳きはしませんが、木遣りやラッパがあることで御柱祭がより一層盛り上がります。
前回、前々回は子ども木遣り隊として参加しました!


目印
目印はその名の通り、御柱の先頭にいる目印となる旗を持つ人達です。この旗は各地域ごとに用意されていて、たくさんの旗がなびいている様子に圧倒されます。

氏子
御柱祭の主役は氏子でしょう。普段は諏訪のお父さん、おじちゃんたちが御柱祭では一気に氏子として輝きます。
御柱祭当日以外にも1年前から休日や早朝などに準備をします。ライターの父も文句を言いながらも楽しそうに準備をしていました。
御柱祭当日は主に御柱を曳いていったり、御柱が安全に進めるように作業したりしています。
氏子たちは地域毎に衣裳をそろえているので遠くから見てもきれいです。


休憩中
御柱は山出し、里曳きで各3日間、一日中行われます。もちろんずっと御柱を曳いているのではなく、しっかり休憩もあります。お祭りの雰囲気から一変、みんながまったり過ごしているのも趣がありました笑

地域の人
御柱祭には氏子たちだけでなく地域の人がみんなで参加します。本格的な作業こそしませんが、御柱を一緒に曳いたり自分の家でみんなにご飯を振る舞う人もいます。
たくさんご飯を振る舞うので御柱のために数10万円を使う人もいるようです。まさに諏訪の人間は御柱のために生きていると言っても過言ではありませんね。

もっと詳しく!御柱祭詳細情報
見所が多い「山出し」
山出しは4月に行われます。「木落し」「川越し」や「穴山の大曲」と言われる難所もあり見所が多いです。その分移動距離は3日間で12キロもあり、単に参加者として楽しむだけでもかなりハードな日程です。
しかも計8本の柱を人力のみで曳いていくので、スケジュール通りに進むはずもなく夜遅くまで曳いていたということがよくあります。
小学校4年生の頃も子ども木遣り隊として参加しましたが、正直小学生にとってずっと歩くのは大変でした。
御柱祭のフィナーレ「里曳き」
里曳きは5月に行われます。里曳きの一番の見所は「建御柱」です。建御柱とは曳いてきた御柱を人力だけで建てるものです。木落しや川越しの際に御柱に氏子たちがまたがるように、建御柱の際も氏子たちが御柱に乗ったまま建てていきます。
ご想像の通り非常に危ないです。時には死者が出てしまいます。命の危険にさらしてでも、氏子たちは「やり遂げた」という名誉を得たいのでしょう。
小宮祭
通常の御柱祭以外にも、小宮祭という小規模な御柱祭が、全国の諏訪神社や諏訪地方の神社でも開催されます。
例えばライターの地元には稲荷神社がありますが、諏訪神社でないにも関わらず小宮祭を実施します。地域の人と御柱祭の余韻を楽しめます。
御柱の見所
今回はコロナの影響で山出しは開催されませんでした。紹介しきれなかった見所がたくさんあるので、いくつか紹介したいと思います!
御柱祭の見所①木落し
上社と下社で多少は違いますが、御柱の見所と言えば「木落し」です。これは傾斜が30度ほどの坂を勢いをつけて一気に駆け下りるものです。特に下社は傾斜が急なので時には死傷者が出るほどです。
上社も下社ほど急ではありませんが、かなりの勢いがつきます。また上社の御柱には「めどてこ」と呼ばれる角のようなものがついています。ですのでバランスをとるのが非常に困難で、大きな見せ場の一つになっています。
御柱祭の見所②川越し
「木落し」の他にも上社には「川越し」という見せ場もあります。これは文字通り川を越すというものです。一見何でもなさそうに思えますが、川は防波堤で囲まれていて川に入るまでに傾斜があるのでなかなか難しい局面になります。
また、氏子たちは春の冷たい雪解け水に浸かりながら御柱を曳かなければなりません。
最後に
いかがだったでしょうか?少しでも御柱の魅力が伝わったら、御柱のために生きている諏訪人としてはとても嬉しいです。
残念ながら御柱は7年に1度の開催です。つまり次回は7年後になってしまうので、なかなか参加できる人はいないかも知れません。
ですが、御柱の名所だったり諏訪大社に足を運んでもらえると嬉しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました!