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先輩直伝!おすすめの共通教育科目5選
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信州大学では全ての学部で「共通教育科目」という授業を履修しなければなりません。
信州大学のWebサイトによると、共通教育とは「各学部が編成する教育課程のうち、本学学生に対する教養教育、基礎教育及び日本語・日本事情に係る教育について、全学協力体制のもとに、全学共通に行う教育」と定義されています。難しい言葉が並んでいますが、ようするに「各学部で専門的な分野を学ぶ前に、大学生として欠かせない教養や基礎を身につけるための授業」ということです。
2020年度に開講された共通教育科目は英語や第二外国語、基礎数学などを除いて339個でした。同じ科目・同じ先生で時間が違うだけのものもありますが、それでもすごい数です。ジャンルも多岐に渡り、一般教養からビジネスの基礎、映画の歴史を学ぶもの、スポーツをするものまであります。
これだけの授業があるので、面白い授業や正直つまらない授業、単位の取りやすい授業(通称「楽単」)、取りにくい授業などがあり、どの授業を履修するかは毎年新入生とって最大の悩みどころです。
今回はそんなたくさんの授業の中から皆さんにおすすめの共通教育科目をご紹介します。4年生の私は対面授業でしか受けたことがありませんが、2020年度入学の皆さんにもご協力いただいたのでご安心を!
おすすめ授業
生活のなかの天文学/観測天文学入門(三澤透先生)

信大生の多くが一度は聞いたことがあるほど有名なのがこの2つの授業。担当の三澤先生は東京大学大学院を卒業されていて、天文学の分野でもご高名だそうです。
多くの人が一度は興味を持ったことがあるであろう宇宙について、とても分かりやすくて面白い説明を聞くことができます。
対面授業の頃はテストにA4の紙を1枚持ち込むことができ、授業の内容をまとめていけば簡単に単位を取ることができました。オンライン授業でも単位の取りやすさは健在だそうです。ただ秀を取るのは難しく、取得率は1桁!秀を取るにはそれなりの努力が必要です。
自然環境と文化(分藤大翼先生)
映像人類学・民俗学がご専門の分藤先生の授業です。2020年後期だけで4コマも開講されていることからもこの授業の人気が伺えます。対面の頃も大きな教室が一杯なくらい受けている人が居たそうです。
私たちに馴染みの無い異文化について、食や儀礼、音楽、装いなど多くの観点から専門的な話を聞くことができます。その話がとても面白いと評判です。
成績は中間レポート(30点)と期末試験(70点)で評価されます。こちらも普通に授業を受けていれば単位の取得は全然難しくないでしょう。
大学生が出会う法律問題(総合法律学科教授陣)

この授業では総合法律学科の色々な先生がリレー形式で授業をしてくれます。特に刑事法担当の丸橋先生がとても面白いです。
授業名の通り大学生にとっても身近なアルバイトや賃貸といった場面での法律問題について知ることができます。もちろんそんな場面に出会わないのが一番ですが、万が一ということもあるので知っておくと為になります。
成績は授業ごとのリアクションシート(50点)と期末試験(50点)で評価されます。対面の頃はテストは全問選択式で、勉強しておけば難しくありません。そうでなくてもリアクションシートで点数を確保できるので単位が取れないということはありません。
ネイチャーライティングのすすめ(松岡幸司先生)

H. D. ソロー『森の生活』とR. L. カーソン『沈黙の春』
松岡先生は信州大学大学院出身で私たちの先輩にあたります。2020年度は年間23コマも授業を開講されていて、他にドイツ語の授業なども担当されています。余談ですが信州大学のドイツ語の先生は優しい先生ばかりですよ。
「ネイチャーライティング」というのは、人間中心の文明観に批判的立場をとって、自然と人間の対話・共生を目指すことをモチーフとするノンフィクション文学のことです。作品を読むことで「自然・環境・人間」の関わりについて考えます。
成績は毎回の課題(30点)、中間レポート(30点)、期末レポート(40点)で評価されます。これまで紹介してきた授業とは異なり、単位の取得はそれなりに難しいです。しかし、難解な課題をこなすことで考察力や文章構成力が鍛えられ、今後の大学生活に役立つ力が身につきます。「とにかく単位が欲しい」という人にはおすすめできませんが、力をつけたい人は挑戦してみてはいかがでしょうか。
日本国憲法(小池洋平先生)
日本国憲法は、教職課程をとる学生が必修となる科目です。教職をとらない人も、住んでいる国の憲法を学んでおいて損はないでしょう。
この授業に関してはおすすめの意味合いが少し異なります。日本国憲法は3人の先生が担当していて、そのうちの1人は教育学部向けの授業を担当しています。つまり教育学部以外で教職課程をとる人は、小池先生とN先生の授業から選んで履修することになります。あまり詳しくは言えませんが、小池先生の授業はおすすめです。
この授業の成績は、2,500字のレポート(30点)、平常点(30点)、期末試験(40点)で評価されます。普通に受けていれば単位が取れないなんてことはありません。
その他のおすすめ授業
全部は紹介しきれませんでしたが、他にもおすすめの授業を先輩のコメントとあわせて簡単にご紹介します!
身体運動科学ゼミ
先生がとても優しく、自分のためになることについて自学するので無駄にならないと感じた。その上やるべきことをこなせば、秀や優が取りやすい。
臨床心理学概論
コロナや大学という新しい環境下で心身に悪影響が出る人が非常に多い。精神病について学ぶことで、自分の心に異常をきたしたときに気づくことが出来て役立つと思う。
明日を生きるための心理学 リスク社会と防災を学ぶ
自然災害の発生や、身の回りで起こる小さな失敗など日常で使える心理学を学べて面白い。
生物多様性保全ゼミ
先生の話が面白いし、個人学習の発表方法も工夫されていて楽しかった。
ネイチャースキー
スノーシューで雪山に入って動物の痕跡を見たり、班員全員で自分たちの昼食を食べる場所を作ったりと、様々な人と協力して普段できないような活動ができる。
先輩からのアドバイス
今回協力していただいた2020年度入学の先輩たちから、後輩へのアドバイスもいただいたので紹介します。
- シラバス(=授業の詳細を確認できるサイトや資料)を確認して自分の興味のあるものを選択する。
- 楽単だからという理由で選択しても、モチベーションが上がらず良い成績はとれない。
- シラバスで成績の評価方法を確認しておく。
- 期末テストがレポート形式の授業とテスト形式の授業をバランス良く取らないと忙しくなる。
- 課題は出されたらすぐに片付ける。後回しにしていると期末に病む。
- 真面目に受けていないと痛い目に合う。
最後の方は何があったんでしょうか…。
やはりシラバスは重要ですね。教科書の情報や事前学習の内容が載っていることもあるので必ず目を通してから授業に臨みましょう。
信州大学のシラバスはこちらのページから確認できます。本記事の執筆時点では2021年度の授業情報はまだ登録されていませんが、2020年度のものは検索することができるので、事前に見てみるのもいいかもしれません。
最後に
いかがでしたか?信州大学には、今回紹介した以外にもまだまだたくさん魅力的な授業があります。
共通教育は専門以外にも様々なジャンルについて学ぶことができるせっかくの機会です。先輩のアドバイスにもありましたが、できれば楽単ではなく自分が面白いと思える授業をとってみましょう。それが難しい授業だったとしても、15回の授業を乗り越えれば必ずあなたのプラスになるはずです。